採血が上手くいかない人へ~採血のコツ その1~(基本編・物品の準備について)

本ブログ初記事です.

初めは多くの新人さんが初めのころに練習するであろう採血についてです.

少しボリュームが多いので数回に分けてお伝えしていこうと思います.

 

初回のこのページでは僕が採血をする際に使用する道具について解説していきます.

 

 

 

採血は病棟・外来・クリニック問わずあらゆる場面で看護師が行う手技の一つですが,看護師養成学校(大学・専門学校など)では一度も人に刺さずに看護師として働き始めます.そのため,看護師になってから初めて採血の練習をするという人がほとんどだと思います(同期や先輩の血管を借りて練習してから患者さんのところに行くことが多いようです).

 

そんな不安だらけの新人さんや,どうしても採血が苦手な人に普段僕が気を付けている点をお伝えします.

 それではまず,一番最初に重要なこと!!

物品を準備する

「そんなこと当り前じゃないか!!」と思う方もいるでしょう.しかし,当たり前だからこそ患者さんのところに行く前にきちんと確認をしましょう.ベッドサイドに行ってから「あれがない!これがない!!」とナースステーションまで戻っていくのは格好が悪すぎます.そして,その待ち時間で患者さんは不安になります.

そして,たいてい物品がしっかりそろっていると成功し,何か足りないものがあると失敗します.

なので,繰り返しにはなりますが,物品はしっかりと準備し,そろっているか確認してから患者さんのところに行きましょう.

 

それでは,僕が普段使っている物品を紹介していきます.

 

□穿刺針

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直針(ただの注射針)を使うか翼状針(羽根とチューブがついた針)は施設や個人の好みによって違います.太い針は刺すときにかなり痛いです.しかし,細い針にすると採血量が多いときに時間がかかります.また,針やシリンジの中で血が固まってしまい,採り直しになることもあります.ということで,針の太さはほどほどのものを選びましょう.20~23Gが一般的です.というか,新生児でさえ23Gで採血できるのでよっぽどのことがない限り23Gが妥当かと思います.私は普段は23Gを使用していますし,最大40mL程度採血をしたことがありますがその時も23Gで何の問題もなく採れました. 

駆血帯と肘枕

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駆血帯はただのゴム紐やゴム紐の先にクリップのようなものがついたもの,ワンタッチタイプのバンド型があります.どれでも構いませんが,小児などで腕が細い人の時は細い駆血帯を使うほうがやりやすいです.

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スピッツ

 とった血液を検査に出す際に使う試験管.どの項目を調べるかによってスピッツの種類は決まっています.

たまに,直前にオーダーが追加されていたりするので,最新のオーダーを確認してから行きましょう!

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□酒精綿(略してアル綿)

アルコールに過敏症のある人はベンザルコニウム塩化物綿などのアルコールじゃないタイプの消毒綿

 

□止血用物品

 酒精綿とテープ,もしくは止血用の絆創膏

 

□ゴミ箱

バイオハザードマーク付きのプラスチックケース(針廃棄ボックスともいわれる)

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次回はいよいよ針を刺します