看護師がプチ断食ダイエットを始めてみた件

※今回のテーマは3交代勤務をしている看護師が,16時間の絶食時間を無理なく確保するという方法を考えてみたというものですが,この記事ではその具体的な方法は書いていません.具体的な方法は次の記事で書いていきますので,そちらを参照していただければと思います.

 

少し前に青木厚さんの「空腹」最強のクスリという本が出版され,話題になりました.この本のキモは1日16時間の空腹時間を作るだけで,健康に生きることができるというものです.

そもそも私たちが当たり前だと思っている1日3食の生活は,成人が1日に必要なカロリーから考えると食べ過ぎだというのです.

そして,食べ過ぎるということの弊害として日本人の国民病ともいえるがんや糖尿病,動脈硬化心筋梗塞などの心血管系の病気等にかかる危険が高くなるというのです.

食べ過ぎと体の不調との関連はひとえに「内臓の働きすぎ」にまとめられます.

というのも私たちの認識では食事というのは作って,飲み込めば終わってしまいますが,体からしたら,そこからが本番です.

私たちが飲み込んだ食べ物を胃や腸で栄養素に分解して,体の中に取り込む.

取り込んだ栄養素を肝臓などで体がエネルギーとして使える形に加工する.

加工したエネルギー源を細胞の中に取り込む.

細胞の中でエネルギーを使って仕事をする.

という活動を行う必要があるのです.特に,胃や腸で栄養素に分解して体の中に取り込むという仕事はかなりの大仕事です.食べ物が胃の中で消化されるのにかかる時間はおよそ2時間です.小腸では5~8時間,そして大腸で15~20時間ほどかけて消化されます.

つまり,我々が一度食事をすると消化管は24時間の労働を課せられてしまうのです.

私たちの生活は非常に胃腸にとって過酷な環境であるとも言えます.たとえるならひたすら休みなく働くことを強要されるブラック企業のようなものです.そんな過酷な環境では当然疲弊してしまいます.胃腸が疲弊して不調になると,免疫力が低下してしまいアレルギーやがんのリスクが高くなります.

さらに,常に胃腸から栄養分が吸収され続けるとなると,体はそれを使いきれずにため込もうとします.つまり.体に脂肪がつきやすくなってしまうのです.また,血管の中には絶えず栄養分(糖分)がある状態になりますので,糖尿病になりやすくなってしまいます.また,糖分は血管を傷つけてしまいますから動脈硬化などの血管へのリスクも高くなります・

このような理由から現代人の食べ過ぎともいえる生活は体にとって良くないと言えるのです.そこで青木先生は1日のうち連続して16時間,栄養を取らない時間を作ることで,

胃腸や肝臓などの消化器官を休ませてあげられる

脂肪を燃焼させて減らすことができる

血糖値を下げることができること

が可能になると論じています.

さらに,空腹な時間を作ることで,「オートファジー」という仕組みを発動させられることにあると言います.オートファジーとは,細胞内の古くなったタンパク質から新しいタンパク質を作るという仕組みのことです.これは体が,飢餓状態(栄養が不足している状態)になると,体の中にあるもので何とかタンパク質を作ろうとする作用を働かせようとするのだそう.そして,このオートファジーを発動させるためには体はある程度栄養不足の状態にある必要があります.最後に物を食べてからおおよそ16時間ほど経たないとオートファジーは発動しないというのです.つまり,16時間の空腹時間を作らない限り,この健康法は使えません.

ただし,このプチ断食は毎日何が何でもきっちりやらないと効果が出ないというようなスパルタではありません!

たとえ週に1日でも空腹の時間を作れば効果はあるということです.

そして,基本的なルールは16時間何も食べない時間を作るということだけですので,それ以外の時間は何をどれだけ食べても良いということです.

私みたいな食べることが大好きな人にとってはきちんと逃げ道が用意されているという点でもかなり好印象.そして,3交代勤務をこなしている看護師だからこそ,導入のハードルが低いのではないかなと感じ,早速生活の中に取り入れてみました.

少し記事が長くなりましたので,一度切って,次の記事で3交代勤務をしている看護師がどのように絶食時間を確保しているのかということをお伝えしていきます.