採血が上手くいかない人へ~採血のコツ その2~(基本編・血管選びについて)
いよいよ針を刺しますよ!……の前に重要な血管選びについて
前回記事で採血に必要な物品を準備しました.次は実際に刺すところを解説したいのですが,その前にすべき大事なことがあります.
針を刺す前に一番重要なポイントはズバリ血管選びです!採血は血管選びが終わればもう半分以上は終了しています.
どんな血管が採血に向いているの?
-
目で見て確認できる血管
-
指で触ってポコッとしている,かつ拍動していない血管
上記2つが採血でよく狙われる血管です.この2つの条件を両方とも満たしているような血管であれば,ある程度練習すればほぼ失敗はしません.つまり,この2つの条件を満たす血管があれば迷わずそれを選択します.
しかし,正直こんな好条件がそろっている血管の持ち主はなかなか病院に来ません(電車のつり革につかまっている男の人の腕とかだと余裕でありますが).たいていどちらか一方の条件だけを満たしているか,どちらの条件も満たしていないかの人です.
では,まずどちらか一方の条件だけを満たしている人の場合,①と②の条件ではどちらがより成功しやすい血管でしょうか.それぞれについて考えていきます.
①:目で見て確認できる血管
慣れない人は①を選んでしまうと思います.
見えているとつい,選びたくなってしまいますね.その気持ちとてもよくわかります.
実際,そちらの方が血管にはヒットしやすいと思います.
しかし,見えるだけで触った感触があまりない血管というのは表皮に近いだけで,細かったり,ペタン子だったりしてあまりしっかりした血管ではないことが多いのです.そのため,血管にヒットしてもすぐに突き破ってしまったり,必要な量の血液が採れなかったりします.
②:指で触ってポコッとしている,かつ拍動していない血管
こちらが正解の血管です.
採血が上手と言われる人はこの場合,②の血管を狙いに行きます.しっかり触れる血管は太く,流れる血液の量も豊富なので必要な量が採れます.また,血管がしっかりしているので突き破る危険が少なくなります.
ただし,ドクドクと拍動しているのは動脈なので決して狙わないようにしてくださいね.
血管は,少々見えにくくても触れられればそこにはあるので信じて狙います!
どうしても①も②もない!!というときは別の方法でアプローチします.その方法は別記事に回すことにします(長くなりそうなので)
何はともあれ狙う血管が決まりましたら次は刺す準備をします.